休眠会社のみなし解散、今年の期限は12月15日|横浜市青葉区の司法書士が解説

法務局からの通知書を手に困っている会社経営者のイラスト

こんにちは。横浜市青葉区の川村屋司法書士事務所、司法書士の川村亮太です。

長いあいだ登記をしていない会社・法人あてに、2026年10月15日付けで法務局から通知が発送されました。対象の会社は、12月15日までに必要な登記か「まだ事業を廃止していない」旨の届出をしないと、12月16日付けで解散したものとみなされます。普通に営業している会社でも、手続きをしなければ扱いは変わりません。

「うちはちゃんと営業しているのに、なぜ?」と驚かれる方もいらっしゃると思います。毎年この時期に行われる「みなし解散」について、通知が届いたときの対応をまとめました。

みなし解散とは?対象になる会社・法人

そもそもみなし解散とは、長いあいだ登記をしていない会社や法人を、法律にもとづいて「解散したもの」として扱う仕組みです。全国の法務局が平成26年度から毎年行っています。

対象になるのは次の2つです。

  • 最後の登記から12年を経過している株式会社(休眠会社)
  • 最後の登記から5年を経過している一般社団法人・一般財団法人(公益社団法人・公益財団法人を含みます)

特例有限会社(旧有限会社)や合同会社は対象外です。

12年という数字は、会社法上の取締役の任期から来ています。
任期は原則2年、長くしても10年までで、仮に同じ人が続けて取締役を務める場合でも、任期が切れるたびに再任をする手続きとその旨の登記は必要です。(また、再任の日から2週間以内に登記を行うルールになっています。)
つまり、きちんとタイムリーに登記をしていれば、少なくとも10年に一度は登記簿が動くはず、という考え方です。

注意したいのは、判断の基準があくまでも「最後に登記をした日」という点です。登記事項証明書(登記簿謄本)や印鑑証明書を取っていても、毎年決算をして税金を納めていても、登記簿そのものが動いていなければこの手続きの対象になります。

今年のスケジュールと、何もしないとどうなるか

今年(令和8年度)の流れは、おおまかに次のとおりです。

① 10月15日(木) 官報公告と、法務局からの通知書の発送
② 12月15日(火) 登記の申請、または届出の期限
③ 12月16日(水) 手続きのなかった会社・法人が、この日付けで解散したものとみなされる

何もせずに期限を過ぎてしまうと、登記官が解散の登記を入れます。会社がすぐになくなるわけではありませんが、登記簿の上では「解散した会社」です。取引先や金融機関が登記簿を取れば、すぐに分かってしまいます。

ちなみに、昨年度(令和7年度)は、全国で株式会社25,195社、一般社団法人・一般財団法人1,826法人が、解散したものとみなされました(法務省公表)。

届出と登記のどちらで対応するか

対応の方法は2つあります。

【手軽な方法】「まだ事業を廃止していない」旨の届出
通知書の下の部分が届出書になっていて、郵送か持参で提出できます。ただ、登記簿は動かないままなので、翌年もまた対象になります。いわば今年の分をしのぐためだけの手続きです。

【本来の対応】役員変更などの必要な登記
任期が切れたままの役員について、変更の登記を申請します。登記簿が動くので、翌年以降は対象から外れます。

なお、届出をしても登記をしても、これまで登記を怠っていた事実が消えるわけではありません。その分は、裁判所から100万円以下の過料に処せられる可能性があります。登記を怠っていた期間が長いほど過料の額も高くなる傾向のようなので、早めに登記簿を正しい状態に整えておくことを強くおすすめします。
また、過料は、法人ではなく社長個人あてに課されることになります。

通知が届いていなくても、対象から外れるわけではありません

通知は、登記簿に載っている商号と本店あてに送られます。本店の移転や商号の変更を登記していない会社には、そもそも届かないことがあります。その場合でも、12月15日までに手続きをしなければ、みなし解散の登記はされます。期限までに本店移転などの登記を済ませれば、今年度の対象からは外れます。

「うちには何も届いていないから」という方ほど、一度、登記事項証明書で最後の登記の日付を確かめてみてください。

解散の登記がされてしまったら

期限を過ぎてみなし解散の登記がされても、3年以内であれば会社を続けることができます。株式会社なら株主総会、一般社団法人・一般財団法人なら社員総会または評議員会の特別決議で「継続」を決め、決議から2週間以内に継続の登記を申請します。

もっとも、継続の登記だけでは済みません。株式会社の場合、解散すると取締役は退任し、通常は清算人という立場に移っています。そのため、清算人の登記と、取締役などを選び直す登記もあわせて必要になり、登録免許税も登記ごとにかかります。期限内に役員変更の登記をしておくほうが、手間も費用もずっと少なく済むと思います。

法務局から通知が届いた方へ

「通知が届いた」「最後に登記をしたのがいつか分からない」「役員の任期を把握できていない」。こうした場合は、12月15日に間に合うよう、早めにご相談ください。登記事項証明書で現状を確かめるところからお手伝いできます。

初回相談は無料で対応しております。司法書士には守秘義務がありますので、安心してご相談ください。

川村屋司法書士事務所
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